自分でプロジェクトの進行方法を決めることができるようになった際、念願のUXデザインに取り組みました。
これまでUXデザインのプロセスをしっかりと実践したことがなかったため、初めての挑戦では想定外の困難が続きました。
すべてのステップを踏もうとした
UXデザインの全工程を「全部盛り」でやろうとしてしまいました。
しかし、時間は限られており、思い描いた内容をすべて盛り込む余裕はありませんでした。
その結果、開発時間を圧迫してしまい、最初に考えた通りの実現は難しくなりました。
UXデザインを進めるには、すべてのステップを踏む必要はありません。むしろ、どのポイントに注力するかを見極めて、効率的に進めることが大切だと実感しました。
ファシリテーションがうまくできなかった
プロジェクトの初期段階で、全員で理想的なプロダクトのビジョンを考える場面がありました。その際、「初心者でも使えるプロダクトにしたい」との意見が出ました。しかし、この「初心者」という定義が曖昧で、意見が分かれました。「初心者とは具体的にどの程度の経験を持つ人を指すのか?」という質問が飛び交い、その答えを求めるべきか、否かで議論が白熱しました。
その結果、議論が深掘りされすぎてしまいました。たとえば、「初心者とは、利用歴が○年以内のユーザーを指し、そのユーザーにとって〜〜な操作感が必要だ」といった具体的な要素を議論し始めました。この段階では、そういった詳細に立ち入るべきではなく、むしろ「初心者が短時間で必要な情報を得られる」という大枠の方向性だけを決めておけばよかったのです。
振り返ると、この時点で必要だったのは、もっとシンプルで明確な結論を出すことでした。話があちこちに逸れてしまった結果、時間をかけた割には、実際にプロジェクトに役立つアウトプットはほとんど出ませんでした。何のために、どのようなアウトプットを出すべきかという目的が不明確であったため、適切なファシリテーションができませんでした。
この経験から、今後はファシリテーションを行う際、議論の焦点を絞り、必要なところだけにリソースを割くことが重要だと学びました。目的を明確にして、無駄な議論を避けることがプロジェクトの効率を上げる鍵だと感じています。
サポートを求めなかった
本やセミナーで得た知識だけでは、うまく進められません。予想外の質問が出てくると、当然対処できないこともあります。それにも関わらず、全てを自分のものとして吸収したいという思いから、サポートを求めずに自分一人で進めてしまいました。
結果、うまく進められず、知識を吸収するどころか、正解に辿り着くこともできませんでした。反省しか残らなかったのです。もっと早い段階でサポートを求めるべきでした。素直に人を頼ることが、プロジェクトを進める上でも、自分の成長にも繋がる選択だったと痛感しています。
まとめ
振り返ってみると、最も重要だったのは「目的を明確にし、必要なことに集中すること」でした。
UXデザインに限らず、新しい手法を取り入れる時には、この点をしっかりと押さえて進めることが大切だと実感しています。
この経験が、これからのプロジェクトに生かされることを願っています。