NLP理論(神経言語プログラミング)を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
NLPは、カウンセリングやコミュニケーションの理論で、言語学と心理学を効果的に組み合わせたものです。
対人関係はもちろん、自分自身に向けて活用することも可能です。
今回は、NLPをどのように活用できるのか、具体的なポイントをお伝えします。
対人関係への活用
NLPを活用することで、信頼関係を築きやすくなります。
人間は安心安全を求める生き物で、これが生存本能に深く根ざしているからです。
昔、人々は「仲間=安全」という認識を持っていたため、同じ人間として「安心していい」と感じてもらうことが大切です。
以下の3つの手法は、これを実現するためのものです。
ミラーリング
相手の動作や姿勢、表情を似せることです。
まったく同じ動きをすると、相手に「バカにされている」と感じさせてしまう可能性があるので、相手が動きを止めたタイミングで真似をするのが理想的です。
このタイミングのずらし方が効果的です。
ペーシング
相手の話し方や呼吸のペースを合わせることです。
たとえば、ゆっくり話す人にはゆっくり、早口の人にはそのペースに合わせます。
これによって、相手にとって「この人は自分と近い存在だ」と感じてもらえます。
バックトラッキング
おうむ返しとも言われる技法です。
相手の話を聞いていることを示し、同時に相手が発した言葉を再認識させることができます。
重要なのは、繰り返しすぎないこと。
相手が話した重要なワードをピックアップして返すことが効果的です。
自身に向けての活用
NLP理論は、自分自身に向けても大きな効果を発揮します。苦手や辛いことを減らすためには、出来事自体は無色透明であることを理解することが大切です。感情や印象は、物事そのものではなく、それに対する自分自身の「プログラミング」によって生まれます。たとえば、犬に対する印象は、ある人には「可愛い」、別の人には「怖い」と感じられます。この印象を変えることで、同じ出来事でも異なる感情を持つことができるのです。
リフレーミング
物事の捉え方を変える技法です。たとえば、失敗を「失敗」と見るのではなく、「学びの機会」として捉えることです。視点を広げることで、同じ出来事が全く違った意味を持つようになります。
サブモダリティ・チェンジ
五感の質を変えることで、印象を変える技法です。頭の中でイメージを編集できるという考え方です。
私はヘビが苦手で、考えるだけでぞわっとしてしまいます。
しかし、この苦手な印象を変えるために、五感を使ってそのイメージを編集してみました。
例えば、ヘビを明るくポップな背景の中に置いてみたり、ヘビを花柄にしてみたり、遠くにいるように考えるようにしました。
こうすることで、少しずつ苦手意識が和らいでいきました。
まとめ
NLP理論を実践することで、対人関係だけでなく、自分自身の心の状態にも大きな変化をもたらすことができます。
コミュニケーションのスキルを向上させたり、苦手なことを克服したりするために、今日からでも実践できる簡単な方法ばかりです。
ぜひ、自分に合った方法を取り入れて、より良い人間関係や自己改善に役立ててください。
参考文献
マンガでやさしくわかるNLP (マンガ部分は少ないので注意)