たくさんの本を読むと人生観が変わる――そんな話を聞き、本好きの私はたくさん読もうと決心しました。
ところが、元ヤフー社長の宮坂学氏が「本は1トン読め」と言っているのを知り、思わず計算してみたのです。
文庫本1冊あたり約500ページとして、1トンはなんと2000冊に相当します。
日本人の平均年間読書数は12〜13冊。単純計算で読み終えるには160年かかる計算です。
これではとても読み切れません。効率的に本を読む方法を試行錯誤する中で、速読も試しましたが、うまくいきませんでした。
ページ数を伸ばしても、得たい効果が得られないと気づいたのです。
そこで「本当に必要な知識を効率よく吸収する」ための5つの読書術を実践し、効果があった方法を以下で紹介します。
1. 読まなくていいものは読まない
読書において、すべての本を隅々まで読む必要はありません。
むしろ「何を読まないか」を決めることで、時間を有効活用できます。
私が実践しているのは以下の方法です:
- 口コミやもくじで選別する
本を手に取る前に、レビューサイトや口コミをチェックします。また、もくじを確認して、興味を引く章や必要な情報が含まれているかを判断基準にします。 - 要約サイトを活用する
内容をざっくり知りたい場合は、要約サイトを利用します。たとえば、Blinkistやflierなどのサービスでは、重要なポイントだけを短時間で把握することが可能です。要約で満足できる内容であれば、わざわざ本を購入せずに済むのでおすすめです。
この方法を取り入れることで、読むべき本に集中し、より深く知識を吸収できるようになります。
2. 正しく流し読みする
本の全ページをじっくり読む必要はありません。重要なポイントは全体の中でおおよそ1割ほどだと感じています。それさえ把握できれば、十分に本の本分を得たことになります。
読むべき箇所を見極めて、効率的に知識を吸収することが大切です。例えば、以下の方法を取り入れています:
- 重要な箇所に焦点を当てる
本の中で、特に知りたい情報や自分にとって有益だと感じる部分を重点的に読みます。それ以外の部分は流し読みでも構いません。具体的な事例や例え話が多く使われる本もありますが、それらは理解を深めるための補助的なもの。例えがなくとも、内容を理解できれば読み飛ばして問題ありません。 - 目次と序章・結論を活用する
目次を確認し、必要な部分や結論に近い部分をまず確認することも有効です。目次と章ごとの要点を把握して、全体の流れをつかんだ後に必要な部分を読み進めると効率よく理解できます。
この方法を使えば、無駄なく時間を使いながら本から得られる知識を最大化できます。
3. 読みながらメモを残す
どんなに良い本でも、内容を忘れてしまっては意味がありません。
しかし、再度読み返すのは手間がかかります。
そこで、重要だと感じたポイントや学びをその場でメモしておくことが大切です。
最近は、iOSの「メモ」アプリを活用しています。
Macユーザーなら、PCとスマホで編集ができるため、どこでも簡単にメモを取ることができ便利です。
以前はEvernoteを使っていましたが、端末制限が増えてからは、シンプルで使いやすい「メモ」アプリを主に使っています。
メモを残すことで、後から振り返ったときに素早く重要な情報を確認でき、効率的に知識を再利用することができます。
4. 読む本の計画を立てる
読む本を計画的に決めることで、効率的に知識を吸収できます。
期限を設けることで、自分がどれくらい読んでいるかを把握しやすく、モチベーションを保つ手助けにもなります。
また、何も計画せずにいると、どうしても同じジャンルの本ばかり手に取ってしまいがちです。
そのため、計画を立てる際には、自分の興味が少し広がるように、あえて異なる分野の本も取り入れることをおすすめします。
全く興味が持てないジャンルを選ぶのは難しいですが、興味があるジャンルの隣接領域くらいであれば、自然に手が伸びるはずです。
これにより、幅広い知識を得ることができ、視野が広がります。
5. 入手ルートを考える
たくさん本を読むとなると、家に本が増えてしまったり、費用がかさんだりすることがあります。
そこで、私は図書館を積極的に利用しています。
図書館にある本は必ず借りるようにしており、もし所蔵がない本でも取り寄せを依頼することができます。
これでコストを抑えることができる上、手軽に新しい本を入手できます。
さらに、手元に本を置いておきたい場合や、図書館にない本については電子書籍を購入しています。
電子書籍の最大の利点は、いつでもどこでも読める点です。
紙の本も買いますが、個人的には売ったり貸したりするのが手間に感じるため、電子書籍に頼ることが多いです。
とはいえ、紙の本は所有する楽しみもありますので、バランスを取ることが大切です。
これらの方法を駆使して、効率的に本を手に入れることができ、読書生活がより快適になります。
まとめ
本を効率的に読んで人生観を変えるためには、ただ数をこなすだけではなく、賢く選び、適切に摂取する方法を考えることが重要です。
今回紹介した5つの方法—「読まなくていいものは読まない」「正しく流し読みする」「読みながらメモを残す」「読む本の計画を立てる」「入手ルートを考える」—は、私自身が実践してきた中で最も効果的だと感じたものです。
どれも簡単に取り入れられる方法ばかりで、少し工夫をすることで読書の効率は飛躍的に向上します。
これらの方法を試してみることで、もっと多くの本を楽しみ、学び、成長することができるでしょう。自分に合ったスタイルを見つけ、読書を通して充実した時間を過ごしてください。