明日のリーダーに必要な判断力:ビジネスでの成長の一歩

Webデザイン

仕事において、判断力を発揮することが苦手な方は多いのではないでしょうか。

判断といっても、常に経営判断や重大な決定ばかりではありません。
日常の業務の中にも、さまざまな判断が求められます。
例えば、クライアントからの要望に応える方法、実装する機能の優先順位など、小さな判断が積み重なってプロジェクトの成否に影響を与えることは少なくありません。

判断が難しい場面は仕事上でよくあることですが、基本的な判断の方法を知っておくことで、決められない状況に陥ることは減るはずです。

この記事は次のような人におすすめ!

  • 新社会人や若手社会人
  • 仕事での判断が苦手と感じる人
  • マネージャーなど判断することが多い人

判断ができないこと

まず、判断ができないとはどういうことでしょうか。

課題があり、それに対するソリューションがいくつかある。
その中から、何を選択するか。

私がよく陥っていたのは、以下のような状態でした。

「この案はユーザーにとってありがたいけど、開発コストがかかる」
「この案は簡単に実装できるけど、運用コストが高い」
…どうしよう、どれを選んだらいいんだろう!

何が正しいか分からなくて、思考停止してしまう。
そうして仕事が止まる。。。
判断ができない人間でした。

選択肢の中で、圧倒的に良いものがあれば悩みはしません。
それは判断とも呼べないレベルの決定事項です。

アイデアには、一長一短あるものです。
それを全部ひっくるめて考えていたので混乱していました。

他にも、判断できない人や事象には、いくつかのパターンがあると思います。

  • 情報が揃っていない
  • 自信がない
  • 過度の完璧主義
  • 判断する軸が定まっていない

判断ができないと、仕事は進みません。
関係者と相談して決めることはどの仕事にも欠かせませんが、人任せで自分の意見がないというのとは異なります。
少なくとも、どのソリューションが最適かを考え自分の意見を出すことは、成長につながる重要な姿勢です。

ただ言われるがままにタスクをこなすだけでは、今後の成長がありません。
判断するということは、誰しもが求められる技能です。

判断できるようになるために

それでは、判断するためのステップを紹介します。

1. 課題を明確にする

まず案を出すために、課題を明確にします。

課題を誤認していると、正しい案を出すことはできません
しっかり元になる情報を読み込み、理解してから次のステップに進みましょう。

出した案が見当違いになるのは、ここを正しく把握できていないためです。
もし不明点がある場合は、関係者に確認を取りましょう。

少なくともプロジェクト内で認識を合わせてください。

もしユーザー調査や市場調査など、別の情報収集を行なってから進めたほうが良いと考えた場合は、スケジュールや予算を元に検討し決定してください。
それらの情報がなくても、ここで決めなければならないという経営判断もあります。
リリースしてみて、ユーザーの声を聞いてまた改善を行なっていくというやり方は、機能提供それ自体はスピーディに行えるのでよく使う方法です。
もしそうであれば、今後ブラッシュアップしていく前提で、今持っている情報で進めましょう。

2. 案を発散する

課題は理解したら、それを解決するための案をとにかく全て出しましょう
競合調査や世間一般でよくあるものを見ておくと、案の確度が高くなります。

この時、頭の中だけで考えるのではなく必ずアウトプットしましょう。
メモアプリに書くでも良いですし、付箋で出すのでも良いです。

私は紙にマインドマップで書き出しています。
紙は自由度が高く、書き出してから矢印で関連性を示したり、エリアを区切ったりなどがしやすいのでオススメです。

頭の中で、この案はダメそうだから書かない。としてしまうと、また同じ考えに戻ってきてしまったり、新しい案が出づらくなります。
出すことで連鎖的に発散されることもあるので、精査はこの後で行うとして、このタイミングでは制限せずとにかく全て出すようにしましょう。

3. 軸を持つ

これはとても重要なステップです。

判断のための軸を出します。

軸は、自分が求められていることから出します。
あなたがプロジェクトにアサインされた理由はなんでしょうか?
あなたの職種や役割は何でしょうか?

もし企画であれば、市場ニーズに合っているのか、収益は上がるのか
エンジニアであれば、スケジュール通りに実装可能なのか、拡張性はあるか
デザイナーであれば、ユーザーにとって使いやすいのか、一貫性や普遍性はあるのか
などなど

自分が求められていることを理解していることが大切です。

軸は、複数出して問題ないです。
ただ、10個も出すと多くて煩雑なるので、3個程度にしましょう。
必要であれば、軸にも優先順位をつけます。

私はデザイナーなので、以下のような軸をよく利用します。

  • ユーザーにとっての利便性
  • 競合や世間一般でのUIUXと近しいか
  • 既存画面がある場合は一貫性が保たれるか

ここで重要なのは、他業種が担当となる軸は設定しないことです。

「開発コスト」という軸を設定した場合、この後メリットデメリットを出す際に「開発コストがかかる」という項目がでる可能性があります。
ここで「開発コストがかかるため、この案はやりません」とデザイナーが判断するには、専門性として欠如しています。
本当に正しいのか、確度の高い情報とは言えません。
その判断は、エンジニアがすべきものです。

まずは自分の役割を全うすることが大切です。
ヘタに門外漢が出してしまうと、正しいかも不明なので雑音になります。

もちろん、知識があって意見を言うのは問題ありません。
プロジェクトに提案する際に、その懸念を伝えることは問題ないですが、まずは自分の役割として推し案を持っていきましょう。

4. メリットデメリットを出す

軸を出したので、それに応じてメリットデメリットを出します。

これも案の発散と同じく、頭の中で考えるだけではなく書き出すようにしましょう。
脳は同じことをぐるぐる考えてしまうものです。
案ごとにメリットデメリットを出し、それを眺めてどの案が良いのか考えてみましょう。

明文化ができておらず、書き出して俯瞰してみたら冷静になることができたという人がいました。
俯瞰してみれるようにするということも大切なことです。

5. 判断する

すべてのメリットデメリットを出し、俯瞰したら、まずはクリティカルなデメリットのある案を排除しましょう。
利用ができない、などはクリティカルなので選択肢としては入れません。

ただ、案としては残しておきましょう。
プロジェクトへ提案した際に、その案を言われることがあります。
その際に「その案も検討しましたが、このようなデメリットがあったため選択肢から除外しています」と説明すると、納得度が高く、案を網羅的に出せていることが表せます。

自分の経験としては、軸を元にメリットデメリットを出すと自ずと決まってきます。
まだ決められない場合は、軸の優先度を考えて、より優位なほうを選びます。
それでもどうしても決めきれない場合は、無理をする必要あはりません。
悩んでいるポイントも一緒に、プロジェクトへ提案しましょう。

プロジェクトメンバーに提案し、そこで他業種の方からコストや運用面、ステークホルダーの立場からの意見など受け、決定するようにしてください。

ポイント

基本的には上記のステップで判断をしています。
ステップだけでは網羅しきれなかった、判断をするためのポイントを記載します。

積み重ね

判断は、一朝一夕でできるようになるものではありません。

積み重ね、経験を積むことで精度が上がり、スピードも上がります。
やったことを自分の中に残して、有効に成長の糧にしてください。

相談する

何もすべて一人で決める必要はありません。
もし迷ったり不安があれば、尊敬できる先輩や上司、一部のプロジェクトメンバーに共有して案をブラッシュアップするのも手段のひとつです。

他者からのフィードバックは、視座を高めることにとても有用です。
自分の中にストックさせておきましょう。
次に近しいことがあった場合に、きっと役に立つはずです。

専門知識のインプットは欠かさない

専門職としてプロジェクトに参画するのであれば、プロフェッショナルであることが求められます。
必ずしもすべて正解を出せということではなく、役割を全うするための努力はしてください。

担当プロダクトを理解し、競合や世間一般もインプットします。
世間一般で多いUXであれば、ユーザーは学習コストを減らせ、違和感なく使うことができるでしょう。
技術としても一般的であれば、世の中には情報が多くあるはずなので、解決策も多くあります。

プロダクトユーザーの声やログデータを日々収集しておくことで、今の状態が分かり判断もしやすくなります。
ただ、ユーザーが言ったことはそのままを間に受けないようにしましょう。
なぜユーザーはそう言っているのか?なぜその課題が出てきたのか?やりたいことは何かを見極めておく必要があります。

利用ケースも調査しておくことで、必要な機能と優先度の低い機能を判断することができます。

このように、日々情報をインプットし、判断できるようにするための準備をしておきましょう。

まとめ

判断力を身につけることは、ビジネススキルとして極めて重要です。

軸を持ち、情報を整理してソリューションの確度を高めましょう。

いきなり精度を高めるのは難しいので、相談しながら経験を積むことで少しずつ向上していきましょう。

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