数年前、初めてプロジェクトマネージャーを任された時のことを振り返ると、正直、大失敗でした。
それまでプロジェクトマネージャーだった方が昇進し、私がその後任として抜擢されました。
評価されたこと自体は嬉しかったのですが、実際にマネージャーという役割を考えたことは一度もなく、知識も経験も全く不足していました。
あの時、自分が犯した過ちから学んだ教訓を、同じような立場にいる方々に伝えたいと思います。
理想にとらわれすぎた
私は最初から「理想形を目指す!」と意気込んでいました。
もちろんコストは最大にかかります。
しかし、根本的な課題は何なのか、それを解決するためにはどんなソリューションが必要なのか、優先順位はどうすべきか。
これらを考えることなく、ただ理想形に向かって突き進んでいました。
結果、プロジェクトが進むべき方向を見失い、必要なステップを抜かしてしまったことに気づきました。
プロジェクトマネージャーとしては、まずは根本的な課題を理解し、その課題をどう解決するかを考えなければいけませんでした。
メンバーに過剰な期待をかけた
私はメンバー全員に、高いスキルを求めてしまいました。
一番優秀なメンバー並みの能力をみんなに期待したのです。
しかし、現実的にはそれが無理で、当然ながらプロジェクトは遅延。
もっとチームの実力を把握し、できる範囲で取り組むべきだったと思います。
プロジェクトを円滑に進めるためには、メンバーの能力を理解し、それに応じた役割分担を行うことが重要です。
批判を恐れてコミュニケーションを避けた
メンバーからの批判を恐れ、コミュニケーションを最小限にしようとしていました。
批判を避けるために、事前に入念に準備をして理論武装する一方で、進行が遅くなり、柔軟な意見を取り入れることができませんでした。
プロジェクトマネージャーとしては、批判を受け入れ、改善点を素直に受け止める姿勢が必要です。
批判を恐れず、チームの意見を取り入れて、プロジェクトを柔軟に進めていくことが大切だと気づきました。
まとめ
「こうあるべき」という理想に囚われすぎて、視野が狭くなっていました。
問題点は山積みだと思っていましたが、振り返ってみると、実際に大きな課題は少なかったことに気づきました。
次に同じようなプロジェクトを任された時には、もっと冷静に、柔軟に対応できると思います。
もし、あなたが今、プロジェクトマネージャーを目指している、または初めて任されたばかりで不安を感じているなら、この記事で紹介した教訓が役立つかもしれません。
失敗から学ぶことができれば、必ず次はうまくいくはずです。